Pet Dog Training TIPS Vol.1 VOL.22
2003
犬の爪切り

 犬によってはお散歩の時にセメントなど硬い地面のところを歩くことで、爪を切る必要がないくらいちょうど良くすり減ることもあります。でもそうでない場合は爪切りの必要がでてきます。適切な爪切り道具を選ぶことに始まり、最後の仕上げの仕方まで書いた情報は多く出ていますが、爪きりの時にパニックを起こさないようにはどうするかについては、情報が少ないように思います。

イラスト
 爪切りを嫌なものにさせないためのプログラムをご紹介しましょう。

 必要なのは・・・
  爪きり
  小さくて軟らかいトリーツ
  チューブ入りピーナッツバター
  好奇心旺盛なあなたの愛犬

マッチ棒エクササイズ:1日1,2回

 ポケットに数本マッチ棒を入れておいてください。もう片方のポケットにはトリーツを。快適な場所に犬と座ります。爪切りを取り出してください。犬にそれを見せ匂いをかがせます。

a. 持ち手の部分にほんの少しピーナッツバターを塗りつけたものを、犬になめさせます。犬の舌が鋭い爪を切る刃の部分にあたらないように気をつけてください。
b. 次に爪切りを動かし音を出します。ここでポケットからトリーツを取り出し、犬に与えます。深呼吸をし、何か心穏やかになることを考えるとか、クラシック音楽をかけるとか、カモミール・ティーをのむとか・・・そうでなければ平静でいると心を決めてください。おそらく犬も同じ状態になるでしょう。クリップとトリーツがうまくいき、爪きりの音を聞くと嬉しそうな様子を見せトリーツをもらうという過程がすんだら、いよいよマッチ棒です。
c. ポケットからマッチ棒を取り出すと、犬は興味を持って見るでしょう。見ている時に爪きりで、木の部分を少し切ります。すぐにポケットに入れたトリーツを犬に与えます。これを何度か繰り返してください。火事ややけどの原因にならないよう使用後のマッチの取り扱いにはご注意ください。マッチの破片はすべて片付け、犬が食べてしまわないように!

足にさわるエクササイズ:1日1,2回

 これは先ほどのものとは別に、しかも爪切りは用いずに行ないます。爪切りをする姿勢で犬を抱える練習をします。大きな犬の場合は横に寝かせ背中を壁がわにつけるような形でもよいです。小さな犬は背中が飼い主の胸にくるように膝の上に抱えます。足先を持ったり、飼い主が犬の足を曲げたり伸ばしたり、自由に動かせるようにしましょう。これを片手で行い、もう片方の手には犬が食べられるようにトリーツを持っておきます。犬の足を少し強く握ったり、弱く握ったりしてみます。爪先をさわり爪を押す練習ですが、これは後ろ足から始めます(多くの犬が後ろ足のほうが敏感でないようです)。トリーツを忘れずに。近くの壁などにピーナッツバターを塗りつけ、飼い主が爪先をさわっているあいだ犬がそれをなめていられるようにします。

大事なこと:犬が足を引っ込めようとしても、それを引っ張りかえさないこと。引っ込めようとする動きにまかせます。引き返すと力の反作用が働いてしまうため、犬はさらに引っぱるようになります。犬の体の様子にも注意をはらってください。大きな筋肉や顔の筋肉の動きです。犬がリラックスしているようなら、次に進みます。

爪を切る

 犬の爪が白ければ血管の終わりが見えます。黒い爪の場合は勘に頼るようになります。ひとつかふたつの爪を切り、残りは同じ日の別に時間または翌日にします。これも後ろ足から始めましょう。爪がカーブを描いている先端のほんの少しだけ切るようにしましょう。血管よりずっと手前です。犬がもがくようであれば、前の段階のエクササイズに戻ります。強引には続けません。爪切り後の爪の先を確認してください。乾燥していてつやがなければ、まだもう少し切ることができます。つやがあり堅いようなら、それ以上は切りません。深爪し出血させてしまうようなら、飼い主は壁に自分の頭をぶつけてください!そして次は白い爪の犬にすることです。


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