Pet Dog Training TIPS Vol.1 VOL.21
2003
トリック

 時には犬に「楽しいから!」という理由だけでものを教えるのもよいものです。今回ご説明するトリックは誘導とご褒美を用いて教える方法を使っています。もしクリッカーを使っているのであれば、こういったトリックを教えるのにも利用してください。犬も家族も友達も楽しめますよ!

スィットアップ(ちんちん)

 まず滑らない場所を選んでください。フードの誘導をマグネットのように使います。犬を座らせ、犬の頭よりもほんの少し高いところにフードを持ちます。犬が前足を上げたら(もし用心深い子で片足でも上げたら)、トリーツを食べさせます。少しずつ進めましょう。最初から多くを要求しすぎないように。犬によっては、あらたに筋肉をつけなければならない場合もあるので、始めはその姿勢を長く保つことができません。部屋の隅で犬の背中がつくような場所を利用するのも良い方法です。または飼い主が犬の後ろに立って、その足を犬の支えにします。フードは高く上げすぎないようにして、犬の後ろ足オスワリの形からくずれてしまうのを防ぎます。

クロール(ほふく前進)

 犬にフセをさせます。犬が届かないくらいのところにフードを持ちます。犬が立ち上がろうとしたらフセのキューを繰り返します。飼い主が、もう片方の手を犬の背中の上におき、犬がフセの状態を続けられるようにすることもできます。力は一切かけません。立ち上がろうとした時に、犬の背中に手があたるようにするだけです。犬がフセをしながら前に進む動きをしたら、褒めてトリーツを与えましょう。距離を延ばすのには時間をかけてください。このトリックは、それまで犬が使ったことのない筋肉を使うことになるかもしれません。慣れれば楽にできます。

ハイファイブ(犬の前足と人間の手のひらをあわせる)

 手の中にご褒美を隠し、オスワリしている犬の鼻の前におきます。口でとろうとするかもしれません。無視してください。少しイライラして前足をその手にかけるかもしれません。その時にご褒美をあげます。手を前に出すと犬が前足を上げるようになるまで繰り返します。次は空の握りこぶしをターゲットにしトリーツを与えますが、これはポケットの中かもう片方の手から出します。握りこぶしを、しだいに広げた手のひらにそしてハイファイブの位置へ変えていきましょう。

ゴーダウン(あごを床につける)

イラスト
 これは普通のフセから行ないます。キューで、犬が素早くそしてはっきりとアゴを両前足の間の床につけるようにします。もともとこの行動をする犬もいますので、している時に褒めて、その行動に名前をつけましょう。自分からしない犬には、フードの誘導を使います。フセをさせて犬の鼻先でフードを持った手を少し下に降ろします。イスの桟などを利用し、その下に犬の鼻先を誘導する方がいい場合もあります。いろいろ試してみてください。ちょうど良い高さの頭がくぐるようなものがあれば、鼻だけでなく頭全体が下がります。犬がトリーツを食べ終え、またアゴを床につける行動をみせるのであれば、理解してきている証拠なので、アゴをつけておく時間を長くしてみます。先に「マッテ」を知っているのであれば、そのキューを使いましょう。

ワインドとアンワインド(まわる)

 両方向に円を描いて回ることができると、犬にダンスをさせられます。ある方向のほうが簡単に回れる場合もあります。試してみてください。簡単に回れる方向からやってみましょう。円を描くようにフードで誘導し、犬が円を描ききる場所でトリーツを与えます。できるだけはやくフードの誘導は引き上げましょう。手の動きは同じで、中にトリーツをいれないのです。その動きがワインドのシグナルになります。アンワインドも同様に教えます。

ロールオーバー(転がる)

 マカロニ型フセをさせます。マカロニ型フセとは犬の背中がアルファベットのCの形になるような、腰をくずした形のフセで休めの姿勢です。通常のフセから、犬の鼻先を肋骨に向けて誘導すると、マカロニ型のフセになります。これが楽にできるようになったら、一回転するまで誘導を続けるだけです。これは屋外、特に斜面を利用するとうまくいきます。


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