Pet Dog Training TIPS Vol.1 VOL.17
2003
犬が飛びついたら

 あなたは犬が飛びついても気にならないかもしれませんが、嫌な人もいるかもしれません。フレンドリーな犬でも興奮していると、そのつもりがなくても、偶然相手を傷つけてしまったり、怖がらせてしまったりということがおこります。飼い主をお行儀よく出迎えられるようにすることが、すべての環境ですべての人達に礼儀正しくご挨拶することを教える始まりになります。
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 一日中留守にしていた後でも、数分間ゴミ捨てに出かけていただけでも、あなたが戻ると犬は大喜びするはずです。あいさつをしようとあなたの顔のそばにきたがります。飛びつきを叱ることで飼い主は満足できるかもしれませんが、それでは犬に正しい行動を教えることができません。家族の誰かがあいさつをした時に叱りますか?家族全員から完全に無視されるほうがショックではありませんか?犬にいけないと言って叱っても、ほとんど抑制にはなりません。どういうつもりで何を言っても行っても、あなたに会えて喜んでいる犬には、話しかける、見る、触れるなどすべてがご褒美になりうるのです。

 犬に良いご挨拶を習慣づけさせましょう。いくつか方法をご紹介します。

■ 引き金をなくす

 若い犬は特にこの方法です。帰宅した時に、飛びつかせる前にすばやく、静かに挨拶できるよう犬の高さまでしゃがんでしまいます。これで飛びつきの習慣は防げますが、して欲しい行動も教えなければなりません。

■ ご褒美を取り去る

 犬が最初にあなたを見た時、何も言葉はかけないで、顔を壁の方に向けてしまいます。チラッと見たり動いたりしないでください。初めはいつもよりしつこく続けてくるかもしれません。吠えたり足元を前足でひっかくかもしれません。静まるまで待ちましょう。犬に、飛びついてももう何も起こらないということを教えます。あなたが言葉をかけたり視線を投げかけてあきらめてしまうと、飼い主の注意を引く宝くじゲームが始まってしまいます。犬はしだいにあきらめます。なぜかといえば飼い主が退屈な存在になるからです。そうしたら、静かにその場を立ち去ります。しばらくそのままの状態を保ちます。あなたが家に帰ってきた興奮がおさまってきた頃に、静かに犬に挨拶をしましょう。刺激の少ない時間に、あなたが教えたいと思っている出迎えの時の行動を教えましょう。

■ 両立できない行動を褒めよう

 出迎え時に、飛びつくかわりにオスワリはどうでしょう。まず始めに落ち着いた環境でオスワリを教えご褒美を与えます。犬のお尻が床についたらご挨拶しましょう。興奮させすぎないようにしましょう。犬の目線までしゃがみ、オスワリしていられやすくしてあげます。一貫性を保つことは非常に大切です。意味することをきちんと伝え、伝えたのならそれを意味します。つまり、「フセ」を教えているのであれば、飛びつく時にその言葉を使い、犬にフセをさせます。「私に足をかけないで」という意味で「オフ」という言葉を教える人もいます。飛びつくことを始めから予期し、「オスワリ」と言ってみてはいかがですか。きちんと座ったら、褒めてあげてトリーツを与えましょう。

■ 嫌なこともほんの少し

 行動を直すより予防が大切です。後から行動を起こすより、先回りをしましょう。飼い主から注目を得たりご褒美をもらえるのは、座っている時だということを犬が理解したら、犬には飛びつくか座るかという選択肢がうまれます。ある時点で犬がつい「忘れて」間違った選択をしたとします。そこで犬を驚かせましょう。両前足を掴み、優しくしかししっかりとそのまま掴み続けます。これは犬にとっては快適な姿勢ではありません。犬の身体は長い間2本足で立っているように作られていません。人間は犬の足を掴んだままでいます。犬が逃れようとしても数秒間はそのままでいてください。その後手を放します。さらに数秒は無視し続けてください。ここですぐに「いい子」と声をかけないことです。静かにそのままの状態を保ちます。この時もしも犬が手をあまがみするようであれば、次回からはそれに備え、ビターアップルのような嫌な味のするものを手に塗りつけておきます。

■ 管 理

 飛びつきのエネルギーを発散させられるよう、運動時間を多くとりましょう。


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