Pet Dog Training TIPS Vol.1 VOL.16
2003
集中させるエクササイズ
(さぁ、一瞬芸のトレーニングです!)


 私は長い間ずっとしつけ教室のビギナークラスにやってくる生徒達に、彼らの犬に一瞬芸を教える宿題を出してきました。今でも続けていますが、一瞬芸を教えることで、飼い主にご褒美を使ったトレーニングを上達させることができます。ヒール、オスワリ、フセなどのオビディエンス・エクササイズを人々は強制的な方法により教えますが、その同じ人達がご褒美を使って複雑な一瞬芸を教えるのです。

 レガシーでは、すべての生徒に犬に一瞬芸を教えさせます。お勧めは素早くできて、狭い場所でも可能で、飼い主のそばでできるものです。理想的には体を大きく使うものが良いと思います。非常に簡単で愉快、しかし犬が他に目もくれないほど集中するような行動を選びます。これは犬のエネルギーを発散させ、頭を働かせるのに役立ちます。トレーニングに適しているのはあなたも愛犬もテンションが高く、やる気のある時です。この特別な集中させるための行動で、本当に素晴らしいご褒美とジャックポットを与えるようにします。こうすることで、気の散るような状況で犬の集中を取るのに使えるようになるのです。怖がりの犬や過剰反応をする犬には、この集中させるエクササイズは特に有効です。脳を働かせておくことにより、刺激的な環境下で犬が過剰反応を起こしてしまうのを防ぐことに役立ちます。

スピン

 飼い主の脇で小さな360度の円を描くよう、犬に教えてみましょう。犬の鼻先にフード・マグネットをくっつける方法で始めるのがよいでしょう。回りやすそうな方向を選び、犬の鼻先を円を描くように誘導します。頭が動けば、体はついて動きます。何も言葉はかけません。もし完全な円を描かないのであれば、いったん止めてもう一度後からチャレンジしてみます。フードを上手に動かしきれいに円を描くように心がけましょう。はじめて360度の回転ができたら、「イエス」という言葉をかけられるように、そしてフードのご褒美をあげられるように準備しておきます。 イラスト
 行動が安定してみられるようであれば、「スピン」という言葉のキューまたはハンド・シグナルをつけ始めます。キューを出していないのに、犬が勝手に回った時はご褒美を出さないようにします。

握手またはハイ・ファイブ

 犬の高さに合わせてしゃがみます。右手の中にフードを隠し持っていることを犬に見せます。少しじらしましょう。鼻先で手をつつくかもしれませんが、それは無視します。もう少しじらしてみます。すぐに足をかけてフードを取ろうとするでしょう。ほんの少しでも足が動いたらすぐに「イエス」と言い、手を広げてフードを食べさせます。これを、差し出している握りこぶしにむかって、足を明確に上げるように教えていきます。その後手の中にフードは持たずに、もう片方の手やポケットからフードを与えるようにします。

 握手の場合は、犬が足を出した時に握り、「イエス」と声をかけフードのご褒美を与えましょう。ハイ・ファイブであれば、人間は手のひらを開き、そこに犬が前足をあてたら、「イエス」でご褒美です。少しずつ手を上にあげてゆき、ハイ・ファイブのポジションまでにします。時間の長さや、形などいろいろ変えていけますが、それを強化する時にはご褒美のランクをあげることを忘れずに。行動が上手くできるようになってきたら、ハンド・シグナルや言葉のキューをつけていきましょう。

 この集中をとるための行動は、犬が活発で注意力があって楽しんでいる時に行います。そして気の散るものがない時が良いでしょう。行動の後に特別なご褒美を出すことを忘れないでください。しっかりと行動を覚えたら、犬の注意がすっかりそれてしまう前に、この行動をさせるようにします。これは犬をコントロールしておく良い方法です。あなたも犬も良い市民でいる助けになるはずです。


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