Pet Dog Training TIPS Vol.2
<2004>No.4
お散歩と排泄

 多くの犬の飼い主は散歩中、いつでもどこでも犬に排泄をさせています。1日に数回犬を散歩に連れ出し、ある場所または数カ所で、犬は排泄をします。これには問題が伴います。
 ひとつは、犬が排泄をすませたらすぐに家に戻ろうとすること。多くの犬にとってお散歩は1日のうちの大きなイベントです。犬は排泄を終えたらすぐに散歩が終わってしまうと思ってしまうかもしれません。そのためお散歩時間を延ばそうと、できるだけ我慢することを覚えます。もし、リードの反対側、つまり飼い主であるあなたが急いでいないとか大雨が降っていないから良いというのであれば問題ありません。犬は急いで散歩を終わらせようとしないし、雨が降っていても気にしていないようです。雨の中飼い主はつきあうことになるわけです。

 お勧めする方法は、犬を1日数回トイレと決めた場所に連れ出し、排泄を済ませるまで待つことです。済むまでお散歩は始めません。これは人間にはとても都合の良い形です。その場所に犬を連れ出すとすぐに用を済ませるでしょう。なぜならすぐに用を済ませれば、それだけ早く散歩に行けるからです。もちろん毎回そのまま散歩に連れて行くわけではありません。しかしトイレ時間の後にお散歩をくっつければ、これが習慣になります。ランダムなご褒美という考え方です。宝くじ方式とも呼びますが、排泄の後にお散歩が続くことを期待するようになるわけです。

 この「トイレが先」習慣には、これ以外にも良い点があります。公共の場所や他人の庭の前で犬が排泄をしてしまい、飼い主が気まずい思いをすることがなくなります。病気の蔓延を防ぐことにもつながります。近所の人に迷惑をかけることもありません。犬が良い市民であることのプロモーションにもなります。排泄によりテリトリーのマーキングをする犬がいます。一カ所で排泄を済ませず、何カ所にも少量ずつするようであれば、すでに自分でテリトリーを決めている可能性があります。犬によっては他犬が自分のテリトリーに入ってくる事を好まず、吠えたり、襲いかかったりして、その犬を追い出そうとします。これはマナーが良いとは言えませんね。近所に住む他の犬が、あなたの犬の匂いがついたところにマーキングしようとするかもしれません。これは犬のコミュニケーションなのです。人間がE-mailをするように、犬はP-mail(英語でpeeはオシッコの意味)をするのです。これは永遠に続くサイクルになってしまい、近所中みんなの迷惑になる問題へともつながります。犬の排泄場所選びは、あとからこういった問題にならないところを選びましょう。自宅の裏庭が最適です。こうしてお散歩を楽しみますが、万が一のために、排便用ビニール袋の携帯は常に心がけましょう。


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