‘Dog Whisperer’トレーニングアプローチは役立つどころか有害である
デンバー(2006年9月6日)
子供と動物を保護する歴史ある国家組織であるアメリカ動物愛護協会がナショナルジオグラフィックチャンネルに先日送った手紙には、シーザー・ミランの“Dog Whisperer”プログラムに特徴づけられるトレーニング手段は非人道的かつ時代遅れで不適切であると書かれています。
この手紙で、責任あるペットの所有資格を国民に自覚してもらい、不要になったペットの安楽死を減らす為に活動しているアメリカ動物愛護協会は、シーザー・ミランの“Dog
Whisperer”で唱道された“無数の非人道的なトレーニング手法”への失望を表明しました。
ミランによって良好なトレーニング手段として奨励された残酷で危険な扱い方のいくつかの例は、アメリカ動物愛護協会によって詳細に記録され、その中の1つのエピソードでは犬が部分的に窒息させられたものが含まれています。この例は、手に負えない犬がミランによって首が締め付けられていく首輪で“吊るされた”後、首を地面にピンで留められました。ミランのゴール−手に負えない動物を鎮圧する為の−は、脳への血液供給を部分的に遮断する事で達成されたのです。
この手紙で、ナショナルジオグラフィックにすぐさまこのプログラムの放映を止め、このプログラムでとられた手法は非人道的であると説明する見解を出すよう要請し、ナショナルジオグラフィックが適切で人道的な動物トレーニングに肯定的な例を挙げるプログラムを開発するよう勧めました。この手紙でアメリカ動物愛護協会は“人がペットと協力しあう方法を改善してゴールに到達する事は、もし動物への暴力的扱いが容認されるという正反対なメッセージを送る事をやめれば、ナショナルジオグラフィックチャンネルにとってもはるかに成功と恩恵をもたらすと信じている”と述べています。
“人道的な犬のトレーニングへの動きの先駆者として、ショーで動物達が度を超えた乱暴な扱いを受けており、非人道的トレーニング手段はショーに出ている動物や人々にとってもしかしたら有害であると感じています”と、この手紙を書いたアメリカ動物愛護協会の動物保護サービス副社長であるビル・トーガスン、DVM,
MBAは言います。“何が動物の効果的トレーニングと適切な扱いの要素となっているかについての誤ったメッセージを送る事によって、ショーを見ている人たち全てにも害をもたらします”
あるエピソードで1人の女性と彼女のジャーマンシェパードは、電気ショック首輪を使う事によって苦痛を受けた犬の攻撃性が飼い主に向けられ彼女の腕を噛むという危険にさらされたとトーガスンは言及しました。“その上、ミラン氏がショック首輪を使って苦痛を与える事によって犬の行動を変えようとしている事はテレビ視聴者には決して知らされなかったのです”と彼は言いました。 |
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