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顧客とのコミュニケーション:
なぜ犬を責めるのですか?
私達の考えを犬の飼い主に伝えられなければ、彼らもそして犬達も助けてあげられません。飼い犬にフラストレーションを感じているお客様と話をするために、さまざまな方法を身につけているとよいでしょう。飼い犬のことを悪くいう飼い主への、3人の異なるインストラクター達(*)の使った喩えです。
犬が悪いことをすると、飼い主はこう言うでしょう。
うちの犬は・・・
馬鹿だ/私に従わない/頑固だ/上に立っている/私と同等だと思っている/私のことなど気にしない/腹いせにやっている/アルファだ/悪い子だ
たいていの場合、犬が従わないだけの十分な理由があります。そしてそれが上にあげた理由であることは、ほぼありえません。通常犬が理解していないというのがその理由です。明確な形で学習されていないのです。飼い主が犬との上手にコミュニケーションできていないか、インストラクターであるあなたがお客さんとうなくコミュニケーションできていないかです。またはその両方ですね。
あなたのところへやってきたスミス氏が、上にあげたようなことを言いました。これから紹介する、人間の場合にあてはめた喩えを使って、スミス氏の愛犬バフィが何を考えているか理解させましょう。
スミスさん、私が100ドルあげたら座りますか?
あなたが100ドルあげたらイスに座ってくれるかを、スミス氏に訊ねます。おそらく「はい。もちろん喜んで座りますよ」と答えるでしょう。そこでスミス氏に、もしお願いした通りに座らないとしたら、どんな理由を思いつくか聞いてみてください。こんな答えが出るのではないでしょうか。
「指示が聞こえなかった」
「イスの下にオバケがかくれているかも?」
「あなたの話す言語が理解できなかった」
「本当に100ドルくれると思わなかった」
「言われたとおりに座ったら、イスが壊れて、それ以来怖くなった」
「背中がひどく痛むので、座れない」
「宝くじに当たったばかりなので、100ドルくらいじゃほしくない」
「ジョーンズさんならソファに座って150ドルくれるから、イスには座らない」
「座りたいのだけれど、他に何もできないほど緊急で今はトイレにいきたい」
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スミスさん、信号が赤のとき、車を止めますか?
赤信号で車を止めるか訊ねてみてください。おそらく「もちろんです」と答えるでしょう。では、そこで、赤信号で止まらないとしたら、どんな理由をあげられるか考えてもらいます。こんな答えが予想されますね。
「私が運転を習ったところは、紫の信号で止まるため、それが癖になっている」
「信号が見えなかった」
「警察がみていなかったから」
「後続車が行けといったから」
「視力が衰えてきているので」
「木の枝が落ちていたから」
「近くの庭にいた子犬が遊んでいるのを見ていたから」
「なんでいけないんだ。他に車も見当たらなかった」
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スミスさん、タイプのしかたを知っていますか?
キーボードの使い方を知らない人はあまりいません。多くの人は、自分はかなり上手なほうだと思っています。もしスミス氏が、「はい」と答えたら、キーを間違って押したことがあるか聞いてみてください。答えは「イエス」になるはずです。タイプミスをしたのは、以下にあげるような理由だったからかどうか聞いてみてください。
「馬鹿だから」
「ルールを知らないから」
「頑固だから」
「支配的だから」
「他人と同じレベルだから」
「仕事をしたくなかったから」
「はらいせだった」
「アルファだから」
「悪人だから」
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私達人間も間違いをおかします。なぜ犬には完璧を求めるのでしょう?人間と同じなのに、どうしてすぐに犬のせいにするのでしょうね?
(*)3人のインストラクターとは、キャシー・スダオ、ベッキー・シュルツ、テリー・ライアンです。
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