Pet Dog Training TIPS Vol.1 VOL.24
2003
クリックスティック


 私が中級の生徒に好んで教えるエクササイズのひとつにスティックをターゲットとして教えるものがあります。新製品クリックスティックは、このエクササイズに非常に便利です。以下はワシントン州で開いているレガシーのクラスで、私が生徒に渡すターゲットスティックの教え方を書いたハンドアウトです。このまま皆様のクラスでお使いいただいても、アレンジしてお使いいただいても構いません。 イラスト1

クリッカーを使ってターゲットスティックを教える

 愛犬にクリッカーの意味を教えました。次はスティックの先端に鼻をつけることを教えましょう。クリックスティックはお買い求めになるか、スタッフから借りてください。これは、先端に安全のためのキャップがついた伸縮性のスティックに、クリッカーが取り付けられたものです。従来のクリッカーとスティックが別々の形よりずっと使いやすくなっています。初級クラスでお話しした「頭をコントロールすることで、犬をコントロールしよう」を思い出してください。クリックスティックはその原理を応用しているだけでなく、素晴らしくそして新しいことをたくさん教えるために利用できます!(スティックを怖がる犬に関しては別途ご相談ください)

 クリックの音は繰り返すと良いことのある行動をマークするものだ、ということを犬は理解しています。さらにご褒美の合図でもあるのです。犬をスティックに触れさせるため、シェーピング−鼻先でスティックの先端に触れるまでの行動を少しずつ連続してマークしていく−原理を使います。最初の目標は:

1. 犬がスティックを見る(キュー)
2. 犬がスティックの先端に鼻をつけようと動く(望む行動)
3. クリッカーの音がして、すぐにご褒美がでる(良い結果)

 半分くらい伸ばしたスティックを人間の脇か後ろに持ち、親指はクリッカーに載せておきます。鼻をスティックの先端につけるというゴールに向けての最初のステップを、何にするかを決めましょう。犬の鼻から50センチくらい離れたところにスティックを見せます。少し体をのばしただけでも、最初はちょっと見ただけでも、ご褒美です。頭の中で3秒数え、犬がスティックを無視するようなら、クリックはせず、ご褒美もあげず、スティックを見えないところへ隠してしまいます。犬が何かするのではないかと期待して、スティックを出しっぱなしにしないようにしましょう。スティックを犬の鼻につけないようにしましょう。犬に自分で学習させたいのです。ほとんどの犬は好奇心をもってスティックをチラッと見るか、首を伸ばしてにおいを嗅ぐでしょう。スティックで犬を追いかけないようにします。犬はチャンスをなくしたのです−今回は!これはリミテッド・ホールドと呼ばれます。意味は、数秒間のみキュー(スティック)を出す。この3秒の間に、犬がスティックに注意を向けたら報酬を与えます。時間がきたら次までチャンスはなくなります。こうすることで、犬にスピードアップと集中させることができます。犬がスティックを無視したら、3秒間でスティックを引き上げてしまいます。次に出す時は一度スティックで床を叩いてみましょう。こうすると犬が見るかもしれません。見たら、クリックでご褒美です。スティックとご褒美が関係あると犬が理解したら、そこからはどうしたらご褒美を人間にださせることができるかを犬が考えるのです。

 このシェーピングのエクササイズを5回繰り返し、スティックを片づけ、また時間をおいて試してみましょう(少しずつご褒美をあげる行動を良いものにしていきます)この5回繰り返す1度のセッションを1日5回続けると犬は素早く学習します。犬にやる気があるようならもっとトレーニングをしてもかまいません。まだ犬が興味をしめし、お腹をすかしているうちにトレーニングを止めましょう!

 クラスではクリックスティックを利用し以下のような練習をします。

・ランダムな強化−宝くじ式
・強化の対象を変える−素早く先端へタッチした時のみご褒美
・円滑さ−どんな環境でもタッチする
・新しいキューをつける−「タッチ」という言葉
・タッチの応用−スティック以外のものにタッチさせる

クリックスティックはレガシー・ジャパンでご購入いただけます。


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