Pet Dog Training TIPS Vol.3
<2005>No.8

楽々グルーミング

 グルーミングには多くの犬が怖がることになるかもしれない要素があります。これらの要素を細かくわけて犬を少しずつ慣らしていきましょう。成犬になってからどういう毛質になるかによって、バリカンやドライヤーをまったく使う必要がない場合もあるでしょう。でも慣らしておくのはよいことですね。おかしなものが身近にあっても安心していられるようにしておくと、全般的に見知らぬものを受け入れる能力が高まるようになります。さらに、いつか病院でバリカンやドライヤーを体験しなければならない時もくるかもしれません。

◎まず道具を見ることに慣らす
 バリカンやブラシのようなグルーミングに慣らそうとする時は、まず道具を犬のご飯皿の横に置いておくことから始めてみましょう。爪きりもそうですね。まず慣らしたい道具を床に置いてから、ご飯皿をおきます。すべての道具でこれを行ってみます。グルーミング用具が出てくると、良いことがおきると印象付けるのです。

◎ピーナッツバター療法
 犬が嫌がるようだったり、グルーミングを拒むようなやり方はやめましょう。爪きり、ブラシ、その他グルーミング用具の出現が、良いことが起こる前ぶれと認識させます。ブラシがでる―チーズがもらえた。バスタブに立っているー褒められる、レバーがもらえる。さらに効果がある方法を使うなら、この練習をする前はしばらく無視しておくことです。そこでグルーミング道具を出すー良いことがおこるという繰り返しですね。お風呂におとなしく立っているだけでも、なんて良い子なんでしょう、と褒めてください。そこから出したら、何も言葉はかけません!クリーム状のチーズやピーナッツバター、レバーペイストなどベタッと壁面にはりつくようなものを、グルーミング中数秒でも構わないのでなめられるように、事前に準備しておくと良いですね。バスタブに入れる時の水道の蛇口にぬりつけておくとか、ブラシをかける時ちょうど鼻先がくるあたりにぬりつけておくとか。

◎くしとブラシ
 最初は、くしやブラシの背中で犬の体を撫でてみましょう。ちょうど鼻先がつくあたりにピーナッツバターをぬり、犬の頭はそこに固定できるようにします。ブラシをみせます。ブラシがでると、犬はピーナツバターのことを思い出しますから、簡単になめられるような場所に塗りつければよいわけです。

◎高いところ
 グルーミングテーブルでグルーミングをしたり、バスタブで洗う場合には水も道具もない状慣らします。高いところにいるということにだけご褒美を出すのです。のせる時には何も声をかけず、乗っている時にたくさんたくさん褒めます。そして降ろした後はしばらく声をかけません。

◎ドライヤーやバリカンの電源をいれる
 どんな音がするのか?どんな感じがするのか?スイッチを入れる前に、犬が探索する時間を作ってあげてください。そして実際に犬に使う前に、スイッチを入れたときの振動だけを体験させます。もしかしたら一生あなたの犬はドライヤーもバリカンも使うことがないかもしれませんが、とにかくやってみませんか!将来は獣医さんが行ってもよい部分ですね。

◎お風呂と水
 これも犬の受け入れやすい細かい要素に分けてみましょう。バスタブやお風呂の周りに犬がいる状態にします。水は出しますが、犬にはかけません。水の音とバスタブに同時にっているということが同時だと受け入れられない犬もいます。最初は顔と耳だけをお湯で洗いましょう。直接顔に水をかけず、濡らした布でふくことをおすすめします。滑り止めを床に敷いておくと足元が安定しますね。

◎保定
 犬に何かをする前にバスタブやテーブルで犬を保定し、たくさん褒めます。抱きしめたり、爪切りをするように足先を優しくつかんでみたりしましょう。ここで実際に爪を切ってはいけません!犬が足を引っ込めるようなら、それを受け入れてください。引っ張り返そうとすると、自然な力の反作用が働いてしまいます。やさしく足はつかんだままにしておきますが、犬があきらめるまで、犬の足の動きに手の動きもあわせます。

◎爪きり
 もっともお勧めで怖がらせる可能性が少ないのは、ギロチンタイプではなく、刃の短いタイプです。犬の爪と同じくらいの細さの小枝をさがしてください。子犬にその小枝を爪きりで切る音を聞かせましょう。


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