Pet Dog Training TIPS Vol.3
<2005>No.7

あなたは犬アレルギーですか?
迷信と事実

 最近私はある研究をしました。なんのためかというと、犬にアレルギー反応を起こしてしまうという人に対してどうアドバイスしたらよいのか情報をえるためです。最初にわかったことは、アレルギーの元として犬がよく非難の対象になりますが、実は環境の中のさまざまなものの組み合わせでおきていることで、決して犬だけではないということです。人間がアレルギー反応をおこさないような犬種はいるのでしょうか?おそらくいないでしょう。でも、アレルギー反応を引き出しにくい犬種もいると私達に思わせる研究結果があります。

ポール・ケントール医師(アレルギー専門医/イリノイ州シカゴ)

 ペットがアレルギーの元ではないという科学的な証拠はほとんどありません。さらにある特定の犬が、他の犬に比べてアレルギー反応を引き出しにくいということについての研究された数にも限りがあります。プードル、ポルトギーズ・ウォータ・ドッグ、ビション・フリーゼがもっともアレルギーの元になりにくいです。これに近いのがテリア系犬種です。問題をもっとも多く起こすのは、ゴールデンレトリーバーやラブラドールレトリーバーなど「大きくて毛量の多い犬」です。シングルコートの犬は長毛犬種に比べ、抜け毛の量は少なく、それほど多くのフケを出しません。これに代表されるのはバセンジー、マルチーズ、ビション・フリーゼ、チャイニーズクレステッド、ソフト・コーテッド・ウィ−トン・テリア、プードルなどです。

 ペットにアレルギー症状を起こす人は、こういったペットのフケ、唾液、尿の中にある無害のたんぱく質(アレルゲン)に反応してしまう過敏な免疫システムを持っているのです。このアレルゲンたんぱく質が、鼻づまり、かゆみ、涙、皮膚の荒れ、頭痛、咳、ヒューヒューという呼吸や深刻な喘息発作をおこします。すべての犬がフケ(体から落ちる皮膚細胞)、唾液、尿を出します。犬の毛そのものがアレルゲンではなく、それによりフケ、ホコリ、花粉などを集めやすくしてしまうのです。

 かかりつけの病院で特定のアドバイスを受けてください。アレルギーを起こしているのが、本当に犬なのかどうかを確かめてもらいましょう。それを確認する検査があります。かかりつけの医師がアレルギー対策を考えてくれると思います。その間、犬を手放さないでも簡単に環境を改善することができる方法をご紹介します!

犬が多くの時間を過ごす部屋を簡単に清潔に保てるよう床に何も敷かない。そのままの素材を活かすか、敷いても、フケが集まりやすくなるような床全体にカーペットを敷き詰めません。
刺激の弱いシャンプーを使って、犬を1週間に1度お風呂に入れる。シャンプーのし過ぎやよくないシャンプーを使うと、犬の皮膚や被毛が乾燥してしまうので、お風呂に入れる前より悪くしてしまうことがあります。
犬のベッド、シーツ、おもちゃなどを頻繁に洗います。
犬を人間のベッドにや寝室に入れない(ベビーゲートを使っても良いでしょう)。自分の使っている寝具も頻繁に洗ってください。
HEPA(超高性能性)フィルターを使ったエアクリーナーを各部屋に置いたり、セントラルヒーティングシステムに電気製の空気清浄機をとりつけます。
家族の集まる部屋のソファにシーツをかけておくと、頻繁に洗って交換することで、犬のフケがたまるのを防げます。
革製またはビニール製の家具が、アレルギーを持つ人には理想的です。
掃除機の表面自体もHEPAフィルターのついた掃除機で掃除しましょう。
窓を時々開けて、自然に犬のフケが混ざった空気を外に出します。ただこれは外に花粉が多いときには避けたほうが良いですね。
犬を撫でたら手を洗い、犬と遊ぶ時には、自分の目や顔に触らないようにしましょう。
犬を車に乗せるのをやめるか、車の座席に洗えるシーツかブランケットをかけます。革製の座席が理想的ですね。
家の中を散らかしておかないようにしてください。ほこりやフケを集めてしまいます。
家の換気扇があるところにフィルターをつけるかガーゼで覆います。


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