Pet Dog Training TIPS Vol.3
<2005>No.6

クリスマス・パピー

 家に子犬を迎えるというのは、多くの家庭で嬉しいことだと思われます。クリスマスプレゼントに子犬を、と考えている方がいたら、ちょっと考えてほしいことを今回はお話します。家族に子犬を上手に迎え入れるには、事前に計画をきちんと立てておく必要があります。その後長き渡って、一緒に生活を楽しめるすばらしいコンパニオンになってもらうためには、人間がそのために時間をさく必要があります、特に家に来てからの数日間は大切です。この時期はイベントが続くために、子犬のことを優先順位のトップにするには忙しすぎませんか?外でトイレをさせるトレーニングをするには、クリスマス時期というのは寒すぎませんか?興奮する子供達が魅力たっぷりの子犬とうまくつきあえるかしっかり見ていられる時間はとれますか?この冬に子犬がほしいと思っているのであれば、プレゼントの箱には、子犬のためのおもちゃ、ご飯皿、ブラシ、首輪とリードなどを入れておき、そこに「温かくふわふわの子犬は、あとから届きます」とカードをいれておいてはどうでしょう。

子犬について:
 子犬は両親からの性質や特質を受け継いで生まれてきます。しかし、生まれてすぐに、周りの環境が子犬のもって生まれた遺伝的性質に影響と変化を与え始めるのです。子犬の脳内にはたくさんのプラグとソケットがあると思ってください。これらプラグとソケットの正しい接続がなされるかどうかは、その後の環境にかかっているのです!この過程がいわゆる「社会化」といわれるものです。子犬のもっとも大切な社会化時期は16週齢までと言われています。怖がりになるか、社交的になるかは、子犬が幼い頃経験したことに大きく左右されます。この時期に良い経験をしていれば、生涯を通して自信のある安定した犬に育つでしょう。逆にもし不適切な経験が多ければ、臆病で不安定になり、毎日の生活にもたくさんのストレスをかかえる犬になってしまう可能性もあるのです。私はそんな安定した犬を育てるための「SOCIAL」プログラムを推奨しています。「SOCIAL」とは、子犬が注意深く設定された環境の中で、それぞれに良い経験をするためには何をどうしたらよいかということを項目別に作った、それぞれの頭文字からとっています。

S (Strange Surroundings):めあたらしい環境
O (Opportunity for Training):よい機会をとらえてトレーニング
C (Care and Handling):ケアとハンドリング
I (Interesting Stuff):おもしろいもの
A (Association with Other Dogs and People):他の犬や人との関連づけ
L (Living Happily Together):一緒に幸せに暮らす

"As The Twig Is Bent, So Grows The Tree"
(小枝を曲げれば、そのように木は傾く)

  事前に真剣な計画を立てることが、その長きに渡って犬との暮らしを楽しめるかどうかのカギになります。


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